5年前、私はボストンの語学学校に通っていました。ある日、授業で大きな課題が出されました。それは、クラスでグループに分かれてプレゼンテーションをするというものです。テーマは「各国の文化紹介」で、それぞれのグループが自分の国の文化や伝統について発表することになりました。私は日本について話す機会が与えられ、ブラジル出身のアナ、スペイン出身のカルロス、フランス出身のソフィアと一緒のグループになりました。
準備は数日かけて行いました。最初にテーマを決める際、何を日本の文化として紹介すればよいか悩みました。私たちは、お互いの国に対する知識や興味を共有し合い、それぞれの文化のユニークな部分を取り上げようということになりました。日本の文化として、アニメや寿司、茶道などの伝統文化が話題に上がりましたが、最終的には「四季と祭り」というテーマでプレゼンをすることにしました。
準備段階では、私が日本の祭りについて詳しく説明し、他のメンバーにそれを分かりやすく伝える役割を担当しました。アナはプレゼンの構成やビジュアルを考え、カルロスは全体の流れを整理し、ソフィアは英語でのスクリプト作成を手伝ってくれました。みんなが自分の強みを活かして協力し合ったので、スムーズに準備が進みました。
プレゼン当日は少し緊張しましたが、みんながしっかり準備していたので自信を持って臨むことができました。私たちの発表は、まず日本の四季を紹介するスライドから始まりました。春の桜、夏の花火、秋の紅葉、冬の雪景色を映した写真を見せながら、それぞれの季節に行われる代表的な祭りを説明しました。私が特に力を入れて話したのは、夏祭りの話です。日本の夏祭りには、屋台や盆踊り、花火が欠かせない要素であることを伝え、実際に私が幼い頃に体験した夏祭りの思い出を交えながら説明しました。
発表をしながら気づいたのは、クラスメートたちがとても興味深く聞いてくれていたことです。私が話すたびに、ブラジルやスペイン、フランスとは異なる日本の文化に驚いた表情を見せてくれました。特に、日本の祭りでみんなが浴衣を着て踊るという話や、打ち上げ花火のスケールが大きいことには、彼らも感動していたようです。質疑応答の時間には、「日本ではどんな食べ物が夏祭りで人気なのか?」や「盆踊りはどのように踊るのか?」など、たくさんの質問が飛び交いました。私は、それらに丁寧に答えながら、日本の文化をもっと伝えたいという気持ちが強くなりました。
ボストンの語学学校で留学生とプレゼンテーションをして、グループのメンバーとも非常に良い協力ができたと思います。アナのビジュアルデザインはとても分かりやすく、カラフルで見やすいスライドが私たちの発表をより魅力的にしてくれました。カルロスが全体の進行をまとめてくれたおかげで、時間通りにスムーズに進めることができました。そして、ソフィアの英語でのスクリプトは、私たちの伝えたい内容を簡潔で効果的に表現する助けになりました。
このグループプレゼンテーションは、私にとって異文化交流の素晴らしさを改めて感じる機会となりました。それぞれ異なる国や背景を持ちながらも、共通の目標に向かって協力することで、お互いの強みを活かし合うことができました。また、日本の文化を英語で伝えるという貴重な体験を通じて、自分の表現力やコミュニケーション能力も高まったと感じます。
このプレゼンテーションが終わった後、クラスメートたちが「日本の文化についてもっと知りたい」と言ってくれたことがとても嬉しかったです。5年経った今でも、この経験は私の留学生活の中で特に印象に残る出来事の一つです。